たまには、ゆっくり寝かせてあげようと思ったんです。
朝7時50分。
いつもならそろそろ起きる時間だけど、子どもたちはぐっすり。
昨夜ちょっと夜更かしだったし、「たまにはゆっくり寝かせてあげよう」と思った私は、
ひとり台所でパンを焼き、ウインナーを焼き、そして静かに自分に酔っていた。
「見よっ、子供たちをゆっくり寝かせている俺の優しさ!」
……しかし、この選択がのちに怒りを買うことに。
「なんで早く起こしてくれなかったの!!」
8時30分、少しいつもより時間が遅くなった。
子どもたちを起こし、「ごはんできたよ〜。今日は時間ないから、急いで食べてね〜」と声をかけたその時。
ふーちゃんの顔が、ぐしゃりとゆがむ。
「パパ、なんで早く起こしてくれなかったのーーっ!?」
えっ……怒られてる……?
いや、ゆっくり寝かせてあげたのに!?
むしろ褒めて欲しいぐらいなんだけど!?
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怒りの正体
その後よくよくふーちゃんの話を聞いてると、
ふーちゃんにとって朝は、「ごはん」→「着替える」→「タブレットでYouTube観てちょっと遊ぶ」→「保育園」
という完璧なルーティンがあり、
「タブレットでYouTube観てちょっと遊ぶ」時間が、ふーちゃんの中では何より大事だったらしい。
それを知らずに「寝かせてあげよう」という私の勝手な判断が、
ふーちゃんの朝の大事な時間を奪ってしまった。
それで、ふーちゃんから怒られてしまったというわけだ。ブー。
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こっちは「思いやり」のつもりだったのに。
「寝かせてあげたのに怒られる」という経験、ダメージデカい。
こっちは優しさ100%で動いていたのに、返ってきたのは怒号。
ふーちゃんにとってはただの「お節介」。そして私の自己満だった……。
うーん、やさしさって、むずかしい。
【フーさん的解決策】相手を知る。それが本当の優しさにつながる。
最初は「知らんがな!」って思ったけど、
少し落ち着いてからふーちゃんのことを振り返ってみた。
——私は「やさしいパパ」をやっているつもりだったけど、
ふーちゃんが何を大切にしているか、ちゃんとわかってなかったんじゃないか?
いつも一緒にいて、ふーちゃんの楽しみに気づいていなかった。
彼女の大切にしていることを知らなかった時点で、
私がしたことは間違っていたのだろうと思う。
だから、もっと子どもたちのことを知りたいと思う。
今回のことは失敗ではなく、ふーちゃんの大切にしていることを一つ知ることができて、
大きな収穫だった。
親は子どものことをなんでもわかった気になってしまうが、
子どもには子どもの考えや価値観があるということに大きな気づきとなった。
これからももっと考えていることを知りたいし、
私が考えていることも伝えていきたいと思う。そうやってお互いに成長していければ。
終わりに
その日の夜、私は妻にこの話を報告した。
「ふーちゃんに怒られてさ〜、なんで早く起こしてくれなかったのって…」
すると、妻がニヤリとひと言。
「……それ、あんたも昔わたしに怒ってたやつやで?」
はい、来た。過去の自分との対面です。
以前、寝坊した私が妻に「なんで起こしてくれんかったんや!」とキレたことがあったらしい。
しかも、「起こしたのに起きなかったやろ」と言われて、
「起こしてって言ったら、起きるまで起こさなあかんやろ!」と逆ギレしたらしい。
(記憶には…ございません。)
どうやら私の方が、ふーちゃんよりも子どもなのかもしれない。笑
娘からも、妻からも、しっかりと教わる日々。
「いや〜、家族って本当にいいもんですね!」
…クッ!
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